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「野火」大岡昇平 新潮文庫

第二次世界大戦に取材した小説です。自身が一兵卒であった大岡は、復員兵となって日本に戻りますが、その戦争中、アメリカ軍の俘虜となります。その間の経緯については作者自身による別の大きな小説があります。この小説は、極限状態に置かれた人間の話です。作者と思しき兵士が、別の兵士からもらって食べた乾し肉は、人肉だったのかどうかと自問し煩悶し続けます。疑念は戦争が終結しても消えることはありません。戦争の悲惨さをまざまざと見せつける小説です。