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「銀河鉄道の夜」宮沢賢治 新潮文庫

賢治は謎めいた詩人です。賢治の作品にはまぶしい光が散乱している感がありますが、その光がいったいどこから来ているのかまったくの謎です。また、初期の詩集「春と修羅」に見られるように、自我意識のにごりと格闘せざるを得なかった典型的な近代人であるにもかかわらず、どの近代人にも到達できなかった、いわば、底光りのするような透明感を持っています。これは「銀河鉄道の夜」の大きな特徴ですが、賢治がいったいどのような道をたどって、こうした群を抜いたすぐれた境地に達し得たのか、未だに分かっていません。日本が生んだ最良の詩人の一人であり、また、今日的な難問を投げかけてやまない詩人です。ただ、賢治が非常に純良な法華信者であったということ。また、賢治によって、じつに深く法華経が読まれていたということは、この謎に推参するための大きな手掛かりとなるものと言っていいかもしれません。