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エッセイ ワーグナー「リング」

「ニーベルングの指輪」には驚嘆した。近年ない感動を味わった。この歳になって、こうした感動を得るとは、いや、音楽の世界はじつに広いと改めて感じ入った。


ワーグナーが好きで、ワグネリアンという人たちがいることは知っていたが、実際、その人たちの気持ちも分かるような気がした。音楽の表現力の、モーツァルトとはまた別の世界の、文字通り言語に絶する領域が開拓されていた。


いや、強烈な感動だった。
「リング」を聞き直している。それにしても長い。実際、演奏時間が15時間あるんだから、それもしようがないが。


わたしは懐旧の情に耽る方ではないのだが、大学時代にワーグナー青年と親しかった。そのとき、わたしはモーツァルト一辺倒だったが、彼は笑いながら、ワーグナーの演奏楽器にはトンカチまであるんですよと言ったものだった。


「リング」のハンマー音を聞きながら、そのことを思い出した。今、彼はどこで何をしているんだろうと思う。できれば、また、彼と音楽談義でもしたいものだが、連絡のつけようがない。


音楽は、すっかり忘れていた些細な記憶さえ呼び起こす力さえある。わたしの持っているのはショルティ版だが、ベーム版も機会があったら、よく聴いてみたいと思っている。