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「抽象と感情移入」ヴォリンゲル 岩波文庫

人間の美的感覚として、抽象衝動があることを結論づけた美学史上、画期的な論文です。十九世紀の終わり頃から現代に至るまで、画家たちが次々と抽象絵画を描くようになっていった。その先陣をきるようにして本書は世に問われました。ヴォリンゲルは、広場恐怖症と呼ばれる神経症者の症状に注目し、支点を持たない無際限に広がる世界に立たされたとき、人間は美的動機として抽象活動を行うということを、論証しました。抽象絵画の論理的根拠となった書です。